報告:マーケティングシステム活用研究会(2020/8/27)

リーダー 石田 麻琴

JDMC研究会1-2「マーケティングシステム活用研究会」は8月27日に今期の第3回の研究会をオンラインで開催しました。今期のテーマは「データ活用人材の育成プログラムの作成」。企業におけるデータ活用人材を育成して、データ活用ができる組織を醸成するために、どのようなプログラムが必要になるのか。研究会で育成プログラムの作成を進めていきます。

 

◆第3回のテーマは研究会メンバー各社の取り組み

第3回のテーマは研究会メンバーから2社、自社の取り組みについて共有をしてもらいました。1社目はベネッセ社の大塚さん、そして2社目はセゾン情報システムズ社の高山さんです。ベネッセ社はリアルそしてインターネットともにサービスを提供している会社、セゾン情報システムズ社については第1回の研究会で高山さんから「コロナ後に社内の人材の要件を変えた」というようなお話があったので、事例紹介をお願いしました。

 

◆ベネッセ社・大塚さんのお話の概略

大塚さんはベネッセ社のCtoC、BtoBの両サービスにデータサイエンティストとして携わってきた。以前は進研ゼミのデータ分析を担当、さらに以前はホールディングス全体のIT戦略を担当していた。

コロナによる大きな変化は、「稼ぎ方」の変化と「働き方」の変化。これまでは「場」に価値があったが、「場」がリスクへと変化した、「対面」ワークが「リモート」ワークになったのはご存じのとおり。ベネッセの事業全体でいえば、通信系の事業には追い風が吹いている反面、場の事業については逆風が吹いている。このあたりはどの会社も一緒だと思う。

現状の営業活動として総じて対面に戻りつつあるが、オンラインからのリードをいかにナーチャリングし、クロージングにつなげていくかは他社とも同様に課題。現状のデジタル化というと、既存業務のデジタル化の性質が強いが、今後デジタル前提の新規事業が生まれてくるのではないかと考えている。

 

◆セゾン情報システムズ社・高山さんのお話の概略

高山さんは4月からセゾン情報システムズ全社のマーケティング担当になった。コロナ以降、社内業務のリモートワーク化が進んでおり、Amazonコネクトを活用してコールセンターを在宅業務化、決済業務までも在宅業務化することに成功している。

マーケティング部として、新しい取り組みをいくつかスタートしている。まずはウェビナーの対応。今年3月3日のイベント「DataSpider祭り」に合わせてウェビナーの仕組みを整えた。Youtubeにコーポレートチャンネルを開設。今後はvirtual YouTuber(*)を活用してのIT情報チャンネルを開設していく予定。

特に「退職者が出ても継続ができるように」ということを重視しており、基本的な動画編集は各人ができるようにAdobe Creative Cloudを購入してテクニックを学んでいる。また、上長がマーケティングの市場環境などの情報を動画撮影し、お客様にメールで共有するデジタルセールスの仕組みを整えている。マーケティング部ではなく、営業部門が主導でできるよう考えている。

(*) 日本発祥の、コンピュータグラフィックスのキャラクター(アバター)、またキャラクター(アバター)を用いてYouTuberとして動画投稿・配信を行う人。また、その文化。通称、VTuber、Vチューバー(ブイチューバー)

◆2社の取り組みを受けての感想

ベネッセ社、セゾン情報システムズ社の事例紹介を聞いた時点で今回の研究会の終了時間になってしまったのだが、コロナ禍のような劇的な市場環境の変化に対して素早く対応できる組織と、残念ながらそうではない組織の差はどこにあるのか、疑問を感じだ。もちろん、マーケティングシステム活用研究会として求めるのは前者の組織をつくるには何が必要か、であり、今期のテーマである「データ活用人材の育成プログラムの作成」の根本的な課題でもある。

次回の研究会では今回の2つの事例をもとに、「マーケティングが文化になる理由」を掘り下げ、「データ活用人材の育成プログラムの作成」の要素に加えることができないかを検討していく。