(リーダー・石田麻琴)
JDMC研究会7「マーケティングシステム活用研究会」は9月29日に今期第四回の研究会をオンラインで開催した。今期のテーマは前期に引き続き「データ活用人材の育成プログラム作成」。今期の研究会活動は複数チームが各々の担当をきめ議論を進めていく。第四回の研究会は「各チームの要件の確認」をおこなった。
◆A・Bチーム、C・Dチームが作成した資料を見直す。
マーケティングシステム活用研究会では、研究会メンバーをA・B、C・Dのふたつのチームに分け、各々のチームで「データ活用人材の育成プログラム」に関するスキル要件やキーワードをブレストしてきた。第四回の研究会では、第三回までの研究会で各々のチームがまとめたスキル要件とキーワードを逆のチームが確認する回とした。
その目的として、(1)各々のチームが別々で議論を進めることのリスクである、粒度感の違いや認識のズレを修正すること、(2)別チームのつくったスキル要件とキーワードだからこそ、チームメンバーに気を遣うことなく指摘や修正ができること、この2つを重要なポイントと位置づけ、A・Bチームの資料をC・Dチームが精査する、C・Dチームの資料をA・Bチームが精査した。
しかし、ただ単純に「精査する」といっても、その観点がまちまちでは各々のチームが違う方向に走ってしまう可能性があるため、A:スキル要件やキーワードの過不足があれば足す、B:スキル要件やキーワードの意味がよくわからなかったところを指摘する、C:スキル要件やキーワードの順番や統合ができるところを記す、この3つの観点から資料の精査をおこなった。
◆「相手チームの資料だから、素直に指摘しやすい」という意見
この実践をやってみて興味深かったことが、「相手チームの資料だから、素直に指摘しやすい」という意見が出たことであり、これはまさに上記の目的で(2)に位置付けたことでもある。アイデアやブレストで出した意見を精査する際、その意見を出したチームメンバーの顔が見えると「これは捨てましょうか」のひと言がなかなか言いづらい。ましてや、そのメンバーが唯一出した意見であった場合など、「残さなくてはいけないかな・・」という思考が働く。別チームの資料であれば、人材育成プログラムのコンセプトに準じた指摘を素直にすることができる。
同時に気づいたことは、「前提となる人材育成プログラムの対象の定義」をより深掘りしなければいけないということ。相手チームの資料をみてみると「何を前提にしたアイデアなのか」がわからない項目が表れる。これは各々のチームが各々で感じることであり、自分たちのチーム内だけで意見交換をしているときには感じない(暗黙の前提ができてしまっている)ことだ。研究会メンバーの中でボヤっとしている「前提となる人材育成プログラムの対象の定義」を明文化していく必要がありそうだ。
次回の研究会では、議論の時間をこれまでよりも少し伸ばして引き続き各々のチームの資料の精査を進めていく。
(履歴)
第3回(2021/8/25)
https://japan-dmc.org/?p=14544
第2回(2021/7/28)
https://japan-dmc.org/?p=14480
第1回(2021/6/17)
https://japan-dmc.org/?p=14220