大正製薬株式会社 水関 和哉
第1回実践CRMコミュニティでは21年度の活動概要を説明頂きましたが、第2回ではグーグル・クラウド・ジャパン合同会社テクノロジーパートナーマネージャー今井寿康様より、講義と早速データを扱う形での「データ整備」ハンズオン会を開催いただきました。
前半は座学での全体講義、後半はピアリビング様が提供してくださったデータを活用して顧客マスタを作成するハンズオン会という構成で講義が進みました。昨今トレンドでは、ビッグデータをリアルタイムで活用する流れがますます加速しています。データプラットフォームを取り巻く環境が刻々と変化する中でデータ活用を着実に進めていくには、データを取り扱うための約80%を占めていると言われるデータの整備作業(事前準備)を欠かすことはできません。今回ハンズオン会では、「6か月間のEC受注データ」と「電話応対データ」から「顧客マスタ」を整備する体験を通し、より良い顧客理解のためにはどんな顧客データ(CDP)があれば良いのかを考えながら講義が進められました。
座学では、「手作業での検証がデータ処理自動化・データ基盤の拡充に発展する」という内容が印象的でした。こんなデータがあればこんな顧客分析ができるという手作業での検証蓄積は、泥臭い作業であっても必要な過程だと扱われており、こうした手作業がはじまりで顧客理解に繋がる発見があり将来的には自動化処理に繋がっていくという点が共感できました。また、企業が成長するためには、①点在するデータベースからの抽出/変換/統合(ETL処理)、②統合データベースの適切な運用、③分析力、④施策・実行力 これら4フェーズを俯瞰的に見る事の出来る人材を増やしていく事が重要だとレクチャー頂きました。分析視点では「切る」「分ける」「並べる」「動かす」の4つのシンプル発想が必要だと扱われ、あくまでビジネス貢献するという目的からブレないよう目的と手段が逆転しないように注意する重要性も触れられました。
後半のハンズオンでは、実際のデータを用いて顧客マスタを整備しました。はじめ不慣れなスプレッドシート操作に戸惑いもありましたが、少し操作するうちに簡単に操作できると分かり安心しました。データクレンジング作業では、どの項目が使えそうかを一つ一つチェックしていく過程が非常に実践的でした。各項目をそのまま扱うだけではなく、具体的にどんな顧客データがあればどんな施策が実施可能になるのかを実践的に考えていく過程がこの勉強会の醍醐味だと感じます。参加メンバー間でも様々な意見を出し合いながら、今後の活動につなげていきたいと思います。
<関連サイト>
第2回「データ整備」ハンズオン(2021/7/15)
https://japan-dmc.org/?p=14380
第1回「ゲスト講師講演」グッデイ社長 柳瀬隆志 氏
「グッデイにおけるデジタルデータの活用実践」(2021/6/23)
https://japan-dmc.org/?p=14199
実践CRMコミュニティ;2021年度活動予定と参加申込
https://japan-dmc.org/?p=13880