概要
2050年のネットゼロ達成やESG投資の取り組みが進む一方、今年度はサステナビリティ関連の欧州法規制の延期や米国の政権交代など、サステナビリティを取り巻く世界動向も変わってきました。その中で、今の状況だからこそ考えられる企業価値向上に繋がるサステナビリティデータについて、データ利活用やデータ公開に関する課題や課題解決に関する研究、そして、成果の共有と普及活動を行う研究会です。
目的とゴール
目的は、非財務情報開示を担当する実務者とデータを扱うデータサイエンティスト、ITエンジニアにとって、非財務情報(サステナビリティデータ)をデータガバナンスを軸に活用し企業価値向上に活かすことを目的とする。ゴールは、非財務情報を活用し、企業の価値向上につなげること。
活動内容
2023年6月に発足し、1年目は価値創造モデルや、財務・非財務分析を実践している企業を、先行研究から学んだ。また、参加企業においてデータ公開に関する課題をヒアリングとアンケート調査で分析した。2年目は、課題解決に向けて、データマネジメントが、ESG業務担当者とITシステム担当者の共通言語化になる取り組みを推進すすため、以下の4つについて議論してた。
①制度・成り立ちの理解:ESG評価&財務マテリアリティについて、インパクト評価やインパクトマテリアリティの違いについて外部講師を招いて学んだ。
②投資家が考える非財務情報について:ダウジョーンズ・サステナビリティ・インデックスを活用した企業の分析を行った。
③経営陣が考える、価値創造モデルの財務・非財務情報について:柳モデルについての理解
④社内サステナビリティ部門・事業部が考える規制(欧州タクソノミー)対応の非財務情報について2023年度からのヒアリングを整理した。
⑤社内外関係部署における理想と現実のGAPについて:2023年度のヒアリング結果を基に体系的に整理、議論して2024年3月に報告した。
3年目となる2025年度は、これまでの取り組みから得た知見や課題を現在の動向から改めて整理し、非財務情報開示を担当する実務者、事業部門、ITシステム部門など社内外の関係者が共通言語として役立つ情報を発信する。そして、新たな企業価値に繋がるデータドリブンな経営に資する因果分析などの気付きや知見を共有していく。
アウトプット
・新たな知見・情報・気付き
・現場と課題を整理し、課題解決の方法をホワイトペーパーにまとめ発信する。
参加対象者
・経営企画部門など、非財務情報開示に関心を持つ実務担当者、ビジネスリーダー
・データ利活用を含めたDXを推進しようと考えているデータサイエンティスト
・GX(Green Transformaion)やSX(Sustainability Transformaion)を推進する事業の実務者
開催頻度と形式
・月1回程度
・メインはオンライン、適宜リアル(ハイブリッド)
難易度
(〇)初級 (〇)中級 ( )上級
非財務の実務担当者にとっては非財務の課題軸では専門性が高いが、データガバナンスは難しいという声がある。一方、データガバナンスを専門にする方は、非財務の価値や規制などコンテンツ情報については情報が構造化されておらず理解が難しい場合がある。そのため、双方が共通言語として非財務とデータガバナンスを互いに理解できるように進めている。
リーダー(L)・サブリーダー(S)
L:永野友子 (富士通株式会社)
S:三上裕子(Ridgelines株式会社)
アピール
2023年6月に発足して、今年度は3年目です。実際に、非財務の情報開示の実務担当者と、データサイエンティストが議論をすることで、互いの見えないところが見えてきたという参加者の声や、社内に持ち帰る気づきがあったという声も頂いています。関心や悩みをを持つ前向きな方と一緒に研究を進めていきたいと思います。一部署では難しい課題でも、同じように課題を持つ関係者と共に学び、ご一緒に解決策のヒントを探っていきましょう。
ご参考
研究会参加方法
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※ログイン方法がご不明な方は事務局まで(info(アットマーク)japan-dmc.org)
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