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【Vol.118】株式会社アイ・ティ・イノベーション・赤沼 卓哉さん──そのデータの「意味定義」、新入社員にちゃんと説明できますか?

JDMC会員による「リレーコラム」。
メンバーの皆さんそれぞれの経験・知見・想いをリレー形式でつなげていきます。
今回、バトンを受け取ったのは、株式会社アイ・ティ・イノベーション・赤沼 卓哉さんです。


こんにちは。株式会社アイ・ティ・イノベーションの赤沼と申します。

今回のコラムでは、データの「意味定義」についてお話しさせて頂きたいと思います。

突然ですが、皆さまは自身の企業で取り扱うデータについて、しっかりと説明できるでしょうか。

「もちろんです」と思った方、実際に業務を行っている方に対しては説明できるかもしれませんが、新入社員、あるいは他部署から異動される方に伝わるように文章化されていますでしょうか。

「氏名」「生年月日」など、何のことか想像がつくデータもありますが、「社員番号」「取引先コード」など、採番方法や体系含め、初見の人にとってはどのようなデータか見当がつかないものもあると思います。

データと言っても多々ありますが、データを大まかに分類すると、コード値、区分値、名称、数量、時間、番号、テキストの7つに分けられると思います。それぞれの意味説明をする際には、以下のように記載すると分かりやすいかと思います。

■コード値:何を表しているコードなのか、コード体系があれば体系の説明

【例】取引先コード:製商品の製造販売を行う上で取引の相手に付与された無意味の連番。原材料・商品の仕入先、売上の請求先、物流の届け先などが含まれ、法人、支社、営業所などの粒度が存在する。

■区分値:取り得る値のそれぞれの説明

【例】会社区分:グループ会社における会社の資本関係を表す値。1:親会社、2:連結子会社、3:持分法子会社、4:非連結子会社が存在する。

■名称:正式名称/略式名称

【例】取引先名:取引先(企業および工場・事業所・事業部門など)の名称

■数量:どんな量(長さ、重さ、金額など)を単位とともに説明

【例】売上金額:値引額などを総売金額から差し引いた純売上金額。通貨の単位と合わせて意味をなす。

■時間:何の時間か、計測する対象を明確に説明

【例】仕入日:商品を取引先から仕入れた日付を西暦(YYYYMMDD)で表したもの。

■番号:何に対して付番されるものかについて記載。番号体系についても説明

【例】社員番号:A会社に所属する従業員に付与される番号。上4桁は西暦、下3桁は無意味連番。

■テキスト:文字列の意味を簡潔に説明

【例】受注備考:受注時に顧客から受けた特別の要望などを文章で記載したもの。

データの意味定義ができていると、新入社員や異動された社員の方の業務の理解が早まり、他部署、社外の人とのコミュニケーションが取りやすくなるなど、さまざまな効果が得られると思います。

一見地味に見えるかもしれませんが、これもデータを扱いやすくするという立派な「データマネジメント」。新入社員の受け入れや異動が多いこの季節に、データの意味定義について、検討・見直しされてみてはいかがでしょうか。


赤沼 卓哉(あかぬま たくや)
株式会社 アイ・ティ・イノベーション

システム開発会社でエンジニアを約10年経験、
2020年に株式会社アイ・ティ・イノベーションに入社。
PMO支援、構想企画支援などを担当。

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