日本データマネージメント・コンソーシアム

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【Vol.119】NSW株式会社・鈴木 輝亮さん──どうすれば、製造現場のデータ活用を推進できるか

JDMC会員による「リレーコラム」。
メンバーの皆さんそれぞれの経験・知見・想いをリレー形式でつなげていきます。
今回、バトンを受け取ったのは、NSW株式会社・鈴木 輝亮 さん です。


2024年4月よりJDMCに参画いたしました、NSW株式会社の鈴木と申します。

今回はいわゆる自己紹介のコラムということで、まずは弊社、NSW株式会社について簡単に紹介させていただきます。

NSWの設立は1966年、受託計算事業から始まった会社です。その後、論理回路開発事業やOA機器販売事業などに事業拡大し、1990年からシステムインテグレーション事業を開始いたしました。また、この間の1982年に「日本システムウエア株式会社」と商号変更しています。こちらの名前の方が、皆さまには知られているかもしれません。

その後、SIの会社としては珍しく、IoT/M2M事業も開始し、製造現場に近いところのシステム化などにも事業を拡大してきた会社となります。

そして、2013年よりデータ統合の導入に携わったことをきっかけに、データ統合、MDMなどのシステム導入に携わらせていただくことが増え、現在はデータビジネスも部としての組織を持つほどになりました。

このように時代に合わせたシステムを提供していく中で、2022年に社名をNSW株式会社として、さらなる発展と社会への貢献をしていこうとしている会社です。長くなりましたが、会社紹介は以上です。

●日本はデータ活用で世界から5〜10年遅れている?

ここからはNSWとデータとの関係について、掘り下げてお話しします。

世の中ではDXの成功事例や、データ活用の成功事例などの話を聞くことが増えてきていますが、実際の現場では、まだまだ「DXやデータマネジメントとは何をやればよいか?」「どうすれば実現できるのか?」といった初歩的なご相談も多いのが現状です。

われわれも製品を導入するだけでなく、そういった顧客の悩みにどのように応えていくべきかを考える段階に来ていると感じております。

特に弊社の場合、製造現場に近い方からのご相談があったり、OTデータを含めたところでデータマネジメントや活用を考えられている会社もあったりと、製造現場のデータの活用をどうしたら推進していけるかという点についてまだまだ進められていない印象があります。

個人的には、日本は「データ活用」という点において、海外に比べて5~10年遅れているという印象があります。

ちょうど私がデータに関わることになったのが2013年末ですので、ほぼ10年が経ちます。その頃から考えると技術は飛躍的に進化し、「データ統合」というキーワードから「データ活用」「AI」「マシンラーニング」というところにトレンドのメインテーマは変わってきていると感じています。

しかし、先にも挙げました通り、最新動向に追随している会社は一部に過ぎず、多くの会社は「データ統合」や「データを活用するためにどうするか」というような議論を現在も続けているようにも思います。

こういった現場の現状を理解し、お客様と一緒にデータ活用を推進するためには、お客様目線に立ちながら、「データ活用」をリードしていくことが必要と考えています。

しかし、弊社のような会社ですと、現場業務を理解しているわけではないので、どうしてもシステム目線での話になりがちです。データをマネジメントして活用していくためには、データを利用している現場の声や、どのようなことが求められているのか理解をしていくことが重要と考えております。

だからこそ、JDMCに参加され、いろいろな議論を重ねてきている皆さまのお話を聞き、改めてデータマネジメントをどう実現していくのがよいか、勉強させていただければと思います。データマネジメントの分野ではまだまだ駆け出しですが、今後ともよろしくお願いいたします。


鈴木 輝亮 (すずき てるあき)
NSW株式会社
サービスソリューション事業本部 ビジネスプロセスサービス事業部

1992年 某化学メーカーにてIBM汎用機の基幹システム担当
2010年 SAP基幹システムに加えてBI
2015年 データ統合製品の日本初導入
2017年 MDM導入検討
2022年 データ統合製品のクラウド化製品への移行検討
2023年 NSWへ転職しデータマネジメント系を統括

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