【Vol.25】矢野徹 氏「BIに求められる“スピード感”について」

2015-06-08


colum_title

 
JDMC会員による「リレーコラム」。
メンバーの皆さんそれぞれの経験・知見・想いをリレー形式でつなげていきます。
今回、バトンを受け取ったのは、島津ビジネスシステムズの矢野徹さんです。
 

BIに求められる“スピード感”について

 
はじめまして。島津ビジネスシステムズの矢野と申します。ユーザー会員として昨年よりJDMCに参加させていただいております。
 
私は、島津製作所グループのBIシステム担当として、DWH/BIツール等のインフラ環境構築から、データ統合・レポーティングまで一貫して携わっております。開発の現場では 「スピーディに」 「迅速に」といった“スピード感”に関する話題が、システム運用上の課題として頻繁に挙がります。レスポンスやスループット等の処理速度に関係する課題も少なくありませんが、データの鮮度に関する課題はとりわけ重要視されています。
 
データ鮮度とは「リアルタイム」ではなく「タイムリー」を意味すると考えています。つまり、各々のデータソースには取得すべきタイミングがあり、これよりも早くデータ取得すれば、利用者の予期しない分析結果を出力することとなり、逆に遅延する場合は利用されなくなるといったように、あくまで適時性が求められるわけです。
 
この「タイムリー」とは何かを明確にし、データ連携元とSLAをしっかり結ぶ。そして、これらの品質を管理するという活動が、私たちの業務の中でも特に重要なものとされています。
 
一方で、 「開発のスピード感」 についても活発に議論がなされています。データ開発は業務要件の抽出が難しく、企画段階でプロジェクトが停滞したり、要件定義が不十分なまま作り込みを行い、後工程から大きな手戻りが発生したりすることもめずらしくありません。
 
こういった事例には、情報を発信する「ターゲット」 と「目的」が明確にされていない――言い換えれば「使われ方がはっきりしていないデータを開発しようとしている」という共通的な問題点があるように感じています。これを抑止するために、私たちはデータの利用者を巻き込んだ小集団を形成し、開発を進めていく手法を採用しております。
 
このように、BI開発の現場では様々な“スピード感”が求められており、これらに目を向け、課題として可視化しながら改善に取り組んでおります。
 
今回は簡単に活動をご紹介しましたが、現実は「言うは易く行うは難し」です。例えば、データの鮮度の話では、タイムリーにデータを取得できていたとしても、データの中身が更新されていないようなケースがあります。また、ユーザーを巻き込んだ小集団開発では、データ仕様に関するドキュメントが残らず属人化を招いたり、場当たり的・汎用性に欠けた機能が散見され、これらが機能追加の足枷となってしまったりという後日談もあります。
 
重要なのは、取り組みに対して常にチェックを入れること。そして、立ち止まらず、次なる改善に向けて常に舵を切り続けることであると考えております。JDMCでは、諸先輩方の経験や知見から、 「現場の声」  「あるべき形」 についてご意見を頂戴したいと思っております。
 
 
矢野徹(やの・とおる)
株式会社島津ビジネスシステムズ 基盤技術部。島津グループのBIシステムの運用・開発に従事する。
 
 
 



※会員企業ロゴをランダムに表示しています。

 

 

Copyright© 2011-2017 JDMC All Rights Reserved.