【Vol.82】バンダイナムコネクサス 吉村武さん、データマネジメント実現のためのコミュニケーション

JDMC会員による「リレーコラム」。
メンバーの皆さんそれぞれの経験・知見・想いをリレー形式でつなげていきます。
今回、バトンを受け取ったのは、株式会社バンダイナムコネクサスの吉村武さんです。

データ利活用を通じてバンダイナムコグループの事業とお客様を結ぶ

皆さま、初めまして。2022年よりJDMCに参画しました、株式会社バンダイナムコネクサスのデータマネージャーの吉村と申します。まず初めに、バンダイナムコグループにおけるバンダイナムコネクサスの紹介をさせていただきます。

バンダイナムコネクサスは、社名の「nexus(繋がり・絆)」の名の通り、バンダイナムコグループが展開する多彩な事業をつなげ、IP(知的財産)ファンのお客様との結びつきをより強くしていくことを目的とした会社です。

その目的を実現する上で重要な柱として、当社ではバンダイナムコグループのデータを用いた「データ利活用」を推進しています。具体的には、個々のタイトルの分析や、機械学習を用いたレコメンド、ダッシュボードの作成等を行うことで、グループのビジネスに貢献しています。

本コラムの読者の皆さまには周知のことですが、上記のようなデータ利活用を行うためには、まず利用者が使いやすいようにデータを管理する必要があります。私が担当するデータマネージャーという職種は、データを利用者に使いやすいようにするには、どのような基盤で管理すればよいのかというビジョンを描き、実現に向けて関係者と協業し推進する役割を担っています。 

データマネジメント実現に向けたコミュニケーションの仲立ち役

データの管理の目的は、「そのデータを、ビジネスに役立てること」にあります。その実現に向けて、どんなデータをどのように管理するかという具体的な計画は、分析を担当するデータアナリスト、管理のためのシステム開発を行うデータエンジニアとのコミュニケーションを通じて決定されていきます。ここでは、データマネージャーが、データアナリストやデータエンジニアと、どのようにコミュニケーションを行ってデータを管理しているのかを、実際の手順を追ってご紹介しましょう。

1 「ビジネスの要求を実現するために必要なデータは何か?」を特定する
まずデータアナリストは、ビジネスからの要求を実現するために必要なデータを探します。ここでデータマネージャーは、データカタログを作成した知見をもとに、必要とされるデータの紹介などを行ってアナリストを支援します。

2 分析に使う具体的なデータの中身を調査する
データアナリストは、データカタログを元に、分析を行う前にデータの中身を調査します。データマネージャーは不明点があった時に、スムーズにデータスチュワード/データオーナーと連携できるように、必要なフローを整備します。

3 技術と制度の両面から、データの連携方法を決める
定常的な利用を行うデータについて、データエンジニアと連携して、データをどのように取り込むのかを決めます。データマネージャーはビジネス、法令、セキュリティ面の要件を整理して、データエンジニアに連携します。

4 ビジネスニーズを参考に、データの保管方法を決める
データエンジニアはデータ基盤の構成を定め、開発を行っていきます。データマネージャーは、ビジネスニーズをデータエンジニアに伝えて、どのようなシステム構成にするのか決めるための情報を提供していきます。

5 データカタログに必要な情報を整える
データアナリストは、利用に伴って解き明かした情報をデータカタログに反映させます。データマネージャーはその反映にあたって、メタデータを含む基本的な情報を用いてデータカタログを整備します。

以上、簡単にご紹介しましたが、ひと言で言うと、データマネージャーはデータを管理するために、データにかかわる他職種と連携してデータの管理を推進する役割なのです。


グループぐるみのデータマネジメント体制で多くのビジネス成果を創出

エンターテインメント事業を幅広く行っているバンダイナムコグループでは、データ利活用対象の事業も「デジタル領域」「トイホビー領域」「アミューズメント領域」「映像領域」と幅広い領域にわたっています。

これらの業務分析には、個々の事業会社では分析しきれない難易度の高い案件もしばしば発生します。その際には、あらかじめ適正にデータマネジメントされたデータと、高度な分析スキルを持ったデータアナリストが協業することで、事業会社だけではなしえなかったデータ利活用が可能になります。ここから、冒頭で「データをビジネスに役に立てるのがデータマネジメント」と書いたとおり、多くのビジネス成果が生まれてきています。

また上記のように、バンダイナムコネクサスではデータマネジメントの体制が組織として整備されているため、データ利活用を行う各職種が専門領域に注力しやすいという声が、社内のデータアナリストからも挙がっています。

データマネジメントの情報キャッチアップの場としてJDMCに期待

データマネジメントを進めるためには、情報のキャッチアップも非常に重要な課題です。データマネジメントの重要な要素であるデータエンジニアリングの業界は、近年技術の進歩が速く、1年前には実現可能な手段がなくて諦めたことが、今年はすでに複数のソリューションが出そろっているといった例も珍しくありません。

データマネージャーは、常にこれらの情報にキャッチアップしておく必要があり、その点でJDMCが主催しているカンファレンスは重要な情報源となります。カンファレンス以外にも、ユーザーの会や本コラムのような記事を通じて積極的に情報を発信いただいており、データマネジメントを推進するにあたって必要な情報に、いち早くキャッチアップできるようになると期待しています。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

 

吉村 武(よしむら たける)

株式会社バンダイナムコネクサス
データマネージャー

新卒でWebサービス企業に入社し、エンジニアリングの業務を経験。その後2018年に子会社にて、データマネジメントを目的とする組織CDO室の立上げを行う。現在は株式会社バンダイナムコネクサスにて、バンダイナムコグループのデータマネジメントを推進している。また、データ利活用施策に関する情報発信を、下記の企業ブログでも行っている。
https://www.wantedly.com/companies/company_9704487/stories

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