日本データマネージメント・コンソーシアム

レポート

報告:第9回 マーケティングシステム活用研究会(2021/2/25)

(研究会リーダー・石田麻琴)

JDMC研究会1-2「マーケティングシステム活用研究会」は2月25日に今期の第9回の研究会をオンラインで開催しました。今期のテーマは「データ活用人材の育成プログラムの作成」。企業におけるデータ活用人材を育成して、データ活用ができる組織を醸成するために、どのようなプログラムが必要になるのか。研究会で育成プログラムの作成を進めていきます。

 

◆データ活用人材の必要スキルの掘り下げ

今回の研究会のゴールは「データ活用人材の必要スキルの掘り下げと、人材育成プログラムでどのような表現をするか」と設定しました。前回の研究会でイメージをつかんだ「データ活用人材」について、どのようなスキルが必要だと考えられるのか、そしてそのスキルの紹介と養い方を人材育成プログラムでどのように表現をするかです。

前回の研究会で叩きとして設定したスキルは「課題抽出/課題設定」「IT活用」「分析」「対人折衝」の4つでした。この4つについての認識の確認と付加項目はあるか、そして文言の表現は適切かから議論がスタートしました。まず議論に上がったのは「IT活用」のスキルについてでした。

「IT活用」のスキルには、「システムやツール自体を利活用する」スキルと「IT活用の方法を考える」スキルのふたつがあるのではないでしょうか。後者はいわば「IT活用」をするための選択力や判断力というスキル。経営課題やミッションに対して、必ずしもITを活用する必要はない、そもそもITを活用するのがベターかを考えることができるスキルが大事になるということで、「IT活用」のスキルは「妥当な手段を選択する」スキルなのではないか、という話になりました。

 

◆「対人折衝」はコミュニケーションスキル

次に議論になったのは「対人折衝」のスキルです。「対人折衝」という言葉ではイメージが掴みづらいということで、シンプルに「コミュニケーションスキル」とするのはどうか、という意見が出ました。

「妥当な手段の選択」をするスキルを養ったとしても、その手段を施行するために社内外のメンバーを巻き込むスキルがなくてはマーケティングを展開することができません。データを活用してPDCAを回しつづけるためにはコミュニケーションスキルが不可欠です。

またここで研究会メンバーの自社、自チームを想定し「データを活用して目的達成までマーケティングを回しつづけることができる人材」と「データを分析してその結果を論じているだけの人材」のどこが異なるのかの意見交換をおこないました。結果的に研究会メンバーが想定する「データ活用人材」になっている方はどのような方なのか。これが人材育成プログラムを策定する際の大きなヒントになると思われますが、目的達成に対する「マインド」がそもそも異なるのではないかと。

そう考えるとマーケティングに取り組むための「マインド」もデータ活用人材の重要な要件になる可能性があります。今回の研究会で人材育成プログラムに盛り込むべきキーワードが何となく見えてきました。次回3月の研究会が今期研究会の最終回になります。「データ活用人材の必要スキルの掘り下げと、人材育成プログラムでどのような表現をするか」について、資料に落とし込めるまでイメージを明らかにしていきたいと思います。

 

 

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