マーケティングシステム研究会・研究会リーダーの石田です。今回は9月26日に株式会社東京商工リサーチで開催しましたMA編第四回についてレポートをいたします。
今期から新研究会としてスタートしたマーケティングシステム研究会ですが、今回の第四回が今期の最終回となりました。最終回は第三回に続き研究会参加者のミニ事例紹介と成果物の掘り下げ、そしてマーケティングシステム研究会MA編の総括をおこないました。
今回のミニ事例紹介を担当いただいたのは、株式会社セゾン情報システムズの高山さんです。高山さんは様々な場所でデータマネジメントやMAについて講演をされており、今回は短めの15分版の資料でプレゼンテーションをいただきました。
高山さんの話の中で印象的だったのが、マーケティングチームでは以前からエクセルを使って深いデータ活用をおこなっていた、というところです。MAがそれまでのエクセルでのデータ分析を「スピード感を持って」「大量のデータを正確に」「ビジュアルでも直感的に」運用できるツールだというだけで、」MAだから」「エクセルだから」と本質的な違いはありません。方向性は一緒です。
株式会社セゾン情報システムズにもともとデータ活用の文化が根付いていたからこそ、ビッグデータやMAで大きな成果をあげられているのだなと思いました。ツールやシステムがあるから成果が上がるのではなく、そもそものマーケティング戦略の考え方やシステム導入後の運用改善がいかに大切であるか、改めて教わった気がしました。
後半は成果物を仕上げるためのディスカッションです。第三回での「MA導入前、導入後の課題とその解決策」ディスカッションで各チームが意見した内容をリーダー・サブリーダー陣で集約し、「MA導入前、導入後」における本質的な課題をまとめたものが下記の資料になります。
(TIS株式会社・加藤サブリーダー作成)
集約したエクセルを元に引き続きディスカッションを行います。前回はMA導入前と導入後の「課題」について多くのアイデアが出ましたので、今回は「課題の解決策」を中心に各チームがディスカッションを展開していきました。
課題解決のポイントは大きく分けると2点。「MA戦略→リード醸成→営業活動→効果測定」のプロセスを回すためのマーケティング戦略と営業戦略をいかにして紐づけていくか。そして実際の営業活動に結びつけるための具体的な施策・情報の連携、これをマーケティング部門と営業部門がいかに行っていくか。全体戦略の画と営業活動との連携が細かい課題を生んでいるように感じます。しばしば話題に上がっていた「MAの費用対効果」も営業部門との情報をクリアにすることでより鮮明に見えてきそうです。
各チームのディスカッション内容については私の方で集約しまして後程マーケティングシステム研究会メンバーとJDMCに共有をします。全四回と短めの研究会期間だったものの、多くのメンバーと意見交換をすることができました。各社まだまだMA活用は成長途中です。「課題」「悩み」「質問」の方が多いディスカッションではありましたが、多少の課題解決とアプローチが共有できる研究会となりました。