日本データマネージメント・コンソーシアム

2012年度 研究会活動テーマ案 (2012年5月10日現在)


テーマ1: 企業におけるWebコンテンツ  管理とソーシャルデータ活用研究 (新規)

企業がお客様と長期的な関係を築く上で、Webによる顧客接点の強化はますます重要度を増している。当研究グループでは、CMS等による効果的な商品・ブランドイメージの浸透やソーシャルメディア等を活用したOne to Oneマーケティング、これらを実現するための関係組織のあり方などについて研究する。

[適用分野]

・マーケティング
・広報
・ブランディング
・顧客サービス

[ITキーワード]

・CMS
・D/Wアプライアンス
・ソーシャルメディア
・ビッグデータ


テーマ2: 統合マスタ構築   (商品、部品)と 運用の勘所研究 (新規)

経産省の調査結果では、日本企業の70%が部分最適型のシステムとされている。
SCM、PLM、PIMを高度化する上では、商品/部品コードの整理・統一やサプライヤ含めたデータ品質の統合管理が必須であり、それを効率的、効果的に構築・運用し、全体最適化への早道となる手段・手法を研究する。

[適用分野]

・製品ライフサイクル管理(PLM)
・サプライチェーン   管理(SCM)
・商品情報管理 (PIM)

[ITキーワード]

・MDM
・ETL/EAI
・PIM
・データガバナンス


テーマ3:今こそ見直そう、データ(見える化)経営のあり方 (新規)

多くの企業では管理・財務会計データと販売・生産といった日々のトランザクションデータは分かれて存在している。意思決定の高度化を実現するためには、経営レベルの目標値と現場レベルの実績値、この両者の定義・紐つけをスピーディ、タイムリーに行い、PDCAを回す必要(変化対応力の強化)がある。TOPから現場までデータ主導の経営管理のあり方を探る。

[適用分野]

・経営管理
・業績評価
・ビジネスパフォーマンス管理

[ITキーワード]

・BI
・BSC
・BPM
・経営ダッシュボード


テーマ4: 顧客獲得、顧客サービス強化のためのデータ活用研究 (新規)

B to CにおけるPOSデータやWebデータの活用は既に多くの企業で行われている。しかしながら、顧客の獲得、真の顧客サービスの向上を行うためには、“活用やその元となるデータを運用するノウハウ”を高めていかなければならない。教育や技術、ソースデータ収集・品質維持、効果などの様々な側面で、ユーザの活用に必要な仕掛け、スキル・ノウハウ向上のあり方を研究する。

[適用分野]

・マーチャンダイジング
・マーケティング
・販売促進

[ITキーワード]

・MDM
・BI
・ビッグデータ
・D/Wアプライアンス


テーマ5: 最新技術の研究と実現アプローチ法の構築 (新規)

ETL、D/Wアプライアンス製品の登場などインフラ性能の圧倒的向上により、実装は劇的に短縮された。大量データ処理にあたっては、最新のハードに入れ替える方が運用コストが安くなり、性能も上がる場合もある。「従来のデータモデリング」などでは時間がかかりすぎて経営の要請には答えられず、テクノロジーがビジネス・ドライバーになるケースも多い。最新技術を学んだ上で、その技術に合った短期導入手法や効果を出す方法を研究する。

[適用分野]

・全業務対象

 [ITキーワード]

・ETL
・D/Wアプライアンス
・ビッグデータ


テーマ6: 海外先進事例に学ぶ行政データ マネジメント研究 (新規)

今や、日本の行政・公共システムは手続きごとの部分最適が巣食い、韓国に10年遅れをとっていると言われている。韓国をはじめとした先進国の行政システムをベンチマークし、目指すべき国民本位の行政サービスのあるべき姿、それを実現するための住民データやデータ連携のあり方を研究する。

[適用分野]

・地方自治体
・政府省庁
・公共サービス

[ITキーワード]

・MDM
・ETL/EAI
・ビッグデータ
・データガバナンス


テーマ7: データマネジメントに関する“悩み事”-本音トークコミュニティ (新規)

実際の業務において、データマネジメントに関する漠然とした問題意識や「何からどう手をつけて良いのかわからない」といったモヤモヤとした悩みを、クローズドなコミュニティの中で本音トークでまずは共有する。共有された内容はすべてメンバー外には出さないことを前提に、自社の直面している課題を包み隠さず出し合い、その課題に対するアドバイスや意見をメンバーが言い合うような、「ざっくばらん」な会合とする。本会は、まずはメンバー間のコミュニケーションと「確かに、こんなことが課題だよね」と共感を持てるようにすることが目的であり、一切堅苦しさを持ち込まない。よって、テーマ内容、領域や成果物等を事前に設定もしない。共有された課題については、「データマネジメントについて、こういう共通の課題がある」というまとめ方とする。あくまで匿名性を確保するので、安心して自社の課題を出し合える環境をつくりたい。

[ITキーワード]

データマネジメントに関連すれば何でも


テーマ8: データマネジメント実態調査・研究会 (2011年度より継続)

個別業務処理の効率化を目的としてこれまで進んできたIT化が、データ活用によるビジネス貢献に主眼が移ってきた昨今、「データ品質を全社的に維持する取り組みを企業がどのように行っているか」など、業務とシステム、ユーザ部門とIT部門の“狭間”-データマネジメントの実態は必ずしも明確でない。その現状に迫るためのアンケート調査を実施し、結果から読み取れる傾向を分析する。

2011年度には1年目の調査結果(http://it.impressbm.co.jp/e/2012/03/14/4252)を上梓し、情報発信を行った。2012年度は、この成果をより改良させるとともに、そのトレンドを経年でウォッチしつつ、マーケットへの新たな課題提起や企業のTOPマネジメントが関心を持てるようなアウトプットを目指したい。

[募集メンバー]

・データマネジメントを社内で推進しているユーザ企業の方
・MDM/BI/ETL等の専門家
・データ分析・統計やデータサイエンティストに知見もしくは関心のある方


テーマ9: 情報活用成熟度モデルの研究会  (2011年度より継続)

情報活用成熟度を測る診断ガイドラインの作成
2011年度に、従業員規模1000-3000名、売上規模500-1000億円の製造業をイメージし、顧客情報と製品情報の成熟度を測定する診断ガイドラインを作成。2012年度は、更に企業規模や業種の幅を広げて診断ガイドラインを作成する。

診断レベルの妥当性検証
作成したガイドラインをもとにJDMC参加企業やその他ユーザ企業で実際に診断させて頂き、診断レベルの妥当性等を検証。検証結果をフィードバックさせて、ガイドラインの精度を向上させる。

[募集メンバー]

・自社情報活用レベルの向上や、他企業のベンチマークに興味・関心があるユーザ企業の方
・MDM、BI、ETL、データガバナンス等に知見を有するITベンダー企業


テーマ10: データマネジメントの基礎概念を定義する研究会 (2011年度より継続)

参加メンバーの課題意識と経験に基づき、2011年度に体系化した「データマネジメント全体俯瞰図/構成要素(第1版)」の ブラッシュアップ活動を継続する。同時に、関連用語が様々な意味や解釈で使われている現状はユーザ企業にとって不混乱の元となり、「データマネジメント用語定義集」の編纂にもチャレンジする。

2012年度は、先進的なユーザ企業の取り組み事例をヒアリングし、全体像にマッピングすることで昨年度成果物を精査し、ユーザ企業にとって役に立つ『見取り図』として進化・深化させたい。

JDMC研究会活動のベースとなるアクティビティであり、他の研究会の活動成果を全体俯瞰図等にフィードバックする仕組みの構築にも着手する。

最終的には、すべての企業・組織からデータマネジメントに関してリファレンスされるような実践的知識体系を目指していきたい。

[募集メンバー]

・自社データマネジメント/情報活用のための組織整備など、リアルな全体感を把握したい方(経験不問)
※使える『見取り図』をつくるには様々な利用者視点が必要なため、特にユーザ企業の方に積極的に参画してほしい。

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