データマネジメントとは、ビジネスの成長と成果のために「データをビジネスに活かすことができる状態を継続的に維持、さらに進化させていくための組織的な営み」によりデータを利活用することをいいます。
データマネジメントのポイントは?
データマネジメントのポイントは
- データをビジネスに活かす状態にすること
- その状態を継続的に維持し、進化させること
- 組織的な営みが必要であること
の3点が挙げられます。
データマネジメントが取り上げられるに至った背景には何があるのか?
データマネジメントが大きく取り上げられるようになった背景には次の要因があります。
- 経営環境の変化によりグローバル化の進展、顧客セグメントの細分化などが進み、管理するべきデータの種類・量が膨張している
- 業務の複雑化、ITの進化により個別システムの増加とそれに伴う膨大な業務データの蓄積、Excelなどの簡易なツールの増加、データの発生元・加工プロセスの複雑化によりデータが散在・重複しており、増殖している
データマネジメントを支える基本概念は何か
[データ利活用]
収集したデータを集計、加工、分析等の処理をすることより、ビジネスの成果(Outcome)を生み出す行為のこと(成果とは、売上増加やコスト削減に直接貢献するものだけではなく、コンプライアンス上のリスクの軽減も含む)。
[目的に合った品質を備えたデータ]
利活用に必要なデータ項目が十分揃っているかというだけでなく、そのデータ品質が要求レベルを満たしているデータのこと。データ品質は、蓄積されたデータの利用にあたっての信頼性につながるもので、精度、鮮度、粒度の三つの面から評価できる。
[データ利活用基盤と取り組み]
データの集計、加工、分析等の処理を行うためのツール整備だけでなく、データ提供やセキュリティ対策など、データ品質を維持し、利活用の実施と推進に必要な環境とその整備・運用に伴う活動全体を指す。
[データ利活用のための体制・ルール(データガバナンス)]
データマネジメント活動を推進し、継続的にデータ品質を維持向上させ、利活用可能なデータを提供するためのルールや運用を遵守させること。データガバナンスの機能は、以下の観点で整理できる。
・立法:データガバナンス規約、ルールの策定
・行政:ルールの運用
・司法:ルール遵守のチェック、改善
データマネジメントを構成する要素には何があるのか?
データマネジメントの構成要素は大きく以下の3層にグルーピングされます。
[データマネジメント戦略]
企業/組織におけるデータマネジメントに関する戦略と方針の構成要素および、データ統合管理やデータ利活用基盤整備などの複数のプロジェクト活動を統合管理するプログラムの構成要素を扱う。
[データマネジメント組織]
データマネジメント戦略の実行に責任を持ち、データマネジメントのオペレーションを担う組織の立ち上げや維持についての構成要素を扱う。
[データマネジメントのオペレーション]
データマネジメント戦略の実行を表す構成要素群を扱う。
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